広大な恒星間世界を巡る戦いの炎は、数百年にわたって燃え続け、銀河世界は混迷の時代へと突入していた。

数百年にわたる地球連邦の銀河系各植民星に対する強圧的な支配に対して楔を打ち込んだ植民星連合=シリウス連邦は、地球による支配という重しがとれたのち、諸世界間の思惑の違いが表面化、銀河世界は大規模な混乱の時代に入るかに見えた。
銀河標準暦00323。シリウス連邦軍の若手将校による大規模なクーデターが発生。翌年、シリウス連邦は、その政治機能を完全に停止。軍事国家、シリウス帝国が誕生した。
シリウス連邦が、圧倒的な戦力を持つ地球連邦に勝利したのは、天才的な戦略、戦術指揮能力を有する艦隊総司令官マリア=ファムと、様々な思惑で連合軍に参加していた諸世界をまとめ上げた軍外務局局長ユニ=ギネヴェーレ、この二人の功績によるところが大きかった。
対地球連邦戦争の終結後は、当初若手将校の暴走でしかなかったクーデターが、全軍に動揺を与え始めた段階で積み重なった偶発的事態が、ユニ=ギネヴェーレを指導者の座につかせた。ユニ自身は、クーデターの平和的な解決に全力を挙げていたが、結果として帝国の誕生、そして初代皇帝へと歴史の道を定めてしまった。
同時期、マリア=ファムは、旧地球連邦の諸世界の占領政策を安定化させるために地球にいた。艦隊の作戦行動は、相対性理論の影響によって、通常とは異なる時間軸で行われる。最大戦闘速度での艦隊内部の時間経過は、外部空間の数分の一となることが多い。艦隊を基準とした場合、外部時間は瞬く間に過ぎていく。シリウス連邦軍の艦隊司令官として作戦行動を行うマリア=ファムにとって、連邦の帝国化は連邦諸世界のために犠牲を払ってきた自分たちに対する裏切りに見えた。
銀河標準暦00327。帝国では、混乱する政治状況の中、帝国覇権主義が早くも芽吹いていた。初代皇帝ユニ=ギネヴェーレは軍の掌握に全力を挙げていたが、軍内部の派閥争いが表面化、帝国覇権主義を標榜する一派によって、帝政反対派への弾圧・粛正が行われた。皇帝一人の力では制御できない国家の暴走が始まっていた。
同年、地球にて帝国軍とは距離を置いていた旧連邦軍対地球艦隊と司令官マリア=ファムは、帝国と決別。地球を中心とした自由都市国家体制を樹立。翌年、自由都市連邦が誕生した。
以降、数百年、帝国、連邦ともに幾度の戦いを交え、現在に至る。

銀河標準暦00691。恒星世界の覇権をめざすシリウス帝国の攻勢に対抗すべく、都市連邦軍は7番目の機動艦隊群を編成した。マリア=ファムは、圧倒的な物量をもつ帝国軍に対抗するために、精鋭艦隊の機動的な運用を構想。それを実現するために高速ハイパードライブネットワークの建設と、高速機動艦隊群の編成を都市連邦軍の基本戦略とした。建国以来、数百年間、この基本戦略は守られ、その7番目の機動艦隊が新しく編成された。

広大な作戦宙域での指揮運用を可能にした機動艦隊の最新鋭旗艦クリエムヒルト級をはじめとする新鋭艦と多彩な戦略戦術を駆使できる優秀な艦隊司令官が、第7機動艦隊群メビウスリンク艦隊に集結した。
対する帝国軍は、都市連邦方面に作戦展開する第4方面軍艦隊が艦隊を再編、都市連邦軍に対する作戦を開始していた。また、それとは別に帝国中枢部では政治的な思惑が錯綜していた。政治権力が生み出した帝国軍の軍事計画は、銀河に微妙な影を落とそうとしていた。


 

  収録シナリオのタイトルリスト
ラテン語(下段:日本語訳。一部意訳。)
#03 NON EST AD ASTRA MOLLIS E TERRIS VIA.
大地から星までの道は平穏ではない
#04 AB OVO USQUE AD MALA.
最初から最後まで
#05 DONA NOBIS PACEM.
私たちに平和を与えよ
#06 FESTINA LENTE.
ゆっくり急げ
#07

SIBI IMPERARE EST IMPERIORUM MAXIMUM.
自らを支配することは、支配のうちで最大のものである

#08 NUNQUAM PERICULUM SINE PERICULO VINCEMUS.
危険なしには危機を乗り越えることはできない
#09 CALAMITAS VIRTUTIS OCCASIO EST.
災厄は勇気を試す
#10 POST NUBILA PHOEBUS.
曇りの後は太陽が輝く
#11 MAGNA VOLUISSE MAGNUM.
偉大なことを求めることが偉大
#12 INTER ARMA SILENT MUSAE.
芸術の女神は戦いに沈黙する
#13 PER ASPERA AD ASTRA.
苦難を越え天へ
#14 GLORIA VIRTUTEM TAMQUAM UMBRA SEQUITUR.
栄光は、美徳の影

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